『宿曜経』とは「しゅくようきょう」もしくは「すくようきょう」と読み
大正大蔵経の第21巻密教部四に収められている
「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」
上下二巻本のことです。
弘法大師空海上人が806年日本に初めて請来されました。
現在流布されている大正新修大蔵経に収録されている宿曜経とは別の
異本が有り、その異本こそが弘法大師請来の宿曜経と近いものである
ということが近年の研究によって証明されました。
宿曜経序文には
『不空が「翻出」し、史瑶が「筆受」し、楊景風が「修注」』
したと書かれています。
その宿曜経がどのような形で日本に伝わり、そして歴史の流れの中でどのような変遷を辿って現在に伝えられているのか?
まだまだ研究の余地はたくさん残されている分野です。